マスカット・オブ・アレキサンドリアの特徴
マスカット・オブ・アレキサンドリアと言えば「高級マスカット」の代名詞と名高いぶどうです。美しく透き通ったエメラルド色はまるで宝石のように輝き、とても上品なフォルムをしています。
やや楕円形をしており、皮がとても薄く大粒のぶどうです。マスカット・オブ・アレキサンドリアは、果汁の甘みとともにほのかな酸味も感じられ、とても上品な味わいがあります。香りも爽やかで、ワインになった際は、よりそのマスカット香を強く感じることができます。
マスカット・オブ・アレキサンドリアは岡山が最大生産地
マスカット・オブ・アレキサンドリアの日本国内生産量は岡山県がナンバー1です。ぶどうの生産量は大体1位が山梨県、2位が長野県、3位が山形県です。しかし、その中でスカット・オブ・アレキサンドリアの生産量の約90%を岡山県で担っているということですから、どれほど岡山県がこのぶどうに力を入れているかが分かります。
しかし、なぜマスカット・オブ・アレキサンドリアが岡山県ではナンバー1なのでしょうか。その理由は、マスカット・オブ・アレキサンドリアの栽培を他の県に先がけて成功させたからです。実は、このマスカット・オブ・アレキサンドリアは日本の気候に合わないぶどうだったのです。もともと一年中安定している温帯気圧に適した場所で育てられてきたため、日本のような雨の日が多く、じめじめとした湿気がある国では育ちにくいものでした。
当時、初めてマスカット・オブ・アレキサンドリアが日本に輸入されたのが1880年頃(明治13年)のこと。兵庫県のぶどう園に持ち込まれたそうです。当時は露地栽培といって外で果物を育てる栽培方法がメジャーだったため、ほかの県では栽培に苦労していたようです。その後、そのぶどう園から岡山県が苗木を譲ってもらい、栽培を開始しました。すると、その当初からまだ珍しかったガラス温室栽培で育て始めました。その栽培方法により、見事に栽培に成功したのです。その後、120年間にわたり、品種改良や技術開発を行ってきて、今ではマスカット・オブ・アレキサンドリアといえば岡山県と言えるようになりました。
しかし、最近ではシャインマスカットのほうが栽培方法も手間がかからず、人気も高いことからシャインマスカットの栽培に切り替えるぶどう園も多くなってきたようです。ちなみに、シャインマスカットの生産量の3位が岡山県となっています。
マスカット・オブ・アレキサンドリアの食べ方のコツ
マスカット・オブ・アレキサンドリアは皮ごと食べるのが1番美味しい食べ方です。皮と実の間の果肉の旨味があるため、一緒に食べると強い甘みと爽やかな香味が感じられます。種があるため、口に入れる前に種を取り除く食べ方もあります。その場合は、実の先端を指で強めに押して、裂け目をつくり、そこから種を取り出して食べます。
出回っているマスカット・オブ・アレキサンドリアのほとんどは種ありですが、最近は、一部で種無しのものもあります。
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